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母との残り日14-ネブタ囃子

母の施設で毎年催される夏祭りは家族が招待され、また入所を考えている人たちへのアピールができるビッグなイベントでもある。
       縮小ルリトラノオ

去年の夏祭りは手をたたいて喜んだ母今年はどれぐらい興味を持てるだろうかと内心いぶかっていた。このところめっきり表情が乏しくなってきたからである。
広いホールは入所者と訪問客でいっぱい。太鼓や笛、鉦を持ち込んだお囃子グループが大太鼓をドドーンドンと轟かせた瞬間母はとても驚き怯えたようだったが、ねぶた囃子にかわると目には涙さえ浮かべ、耳に懐かしいそのお囃子の響きを体中で味わっているようだった。拍手や手拍子をしても音が聞こえないほど力も入らないそのか細い手で母はしきりに手拍子を取ろうとしている。私もつられて胸が一杯になった。
母にとってネブタ囃子ほど心と体に楽しげに染みわたっている音はほかにないかも知れない。ネブタ見物はともかく、ネブタ囃子を聞かないなんていう夏が母の人生に果たしてあっただろうか。踊ったり歌ったりがからきし苦手なあるいは嫌いな母はその分だけ体中を耳にしてネブタ囃子を毎年毎年聞いてきたのかもしれないと思う。
食事中ですら寝てしまうことの多くなった母がこの日は、笛や太鼓の響きに目を輝かせお囃子を体中で楽しんだ。

テーマ : 生きる
ジャンル : ライフ

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プロフィール

おてんばば

Author:おてんばば
otembaba 長浜友子
(Nagahama Tomoko )
2006年からドイツとポーランドで日本語教師。大学の学生寮になぜかひとり、昔々の女学生が・・・
2008年から野の国ポーランドに再び住み始め、スケッチと簡素な暮らしの不自由さを楽しんだり、嘆いたり。
ポーランド語訳付 tłumaczenie na język polski:Judyta Yamato

2010年10月帰国

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